しょうこFP事務所の山田祥子です。
数回に渡り、資産承継対策の流れと考え方をお伝えしていきたいと思います。
現状把握なくして相続対策は行えない
資産承継の相談で一番多いのが「暦年贈与と相続時精算課税制度、どちらが良いですか?」という質問です。しかし、これは「出口」の話。「入口」である「誰が相続人で、財産総額がいくらあるか」が抜けたまま、手法だけで選ぶのは、『今、どこが痛いのか』よく分からずに『飲み薬を選んでいる』状態です。まずは、ご家族の全体像を把握することから始めましょう。
資産承継対策の4ステップ
【第一段階】所有する資産の全体像を把握する(★今回はここ!)
⇓
【第二段階】ご自身の(被相続人)の生活必要経費を確認する
⇓
【第三段階】具体的な対策を検討する
⇓
【第四段階】対策を実行する
【第一段階】所有する全体像を把握する
手順1.相続対策の第一歩は「家系図」を描くこと

私が、以前勤務先していた職場で、こんなことがありました。
同僚Aさんが「おやじが亡くなって、自分の知らない兄弟がいたことを初めて知ったんだ…」と話してくれたのです。お父さまはお母さまと再婚で、お母さまと結婚する前に前妻との間に子がいたそうですが、Aさんはその事実を全く知らずに育ちました。
すると、それを聞いていた別の同僚Bさんも「実は俺も、最近知らない兄弟がいることを知ったばかりなんだ」と言い出し、その場にいた全員がビックリしたことがあります。
家族構成を確認し、家系図を描くところから始めましょう。
法定相続人が誰なのか、正確に確認することが重要です。
手順2.財産内容を把握する

次に行うのは「何を引継ぐのか」の整理です。
銀行員時代に、多くのご家族と接してきましたが、「親の取引銀行が分からない。」「親が祖父母から相続した不動産を把握していない。」というケースは多いものです。
財産内容の確認は、以下の5つに分けて、1枚の紙に書き出してみましょう。
1.金融資産:現金・預貯金・株式・投資信託・暗号資産(仮想通貨)など
2.生命保険:死亡保険金が「いくら」「誰」に入るか
(受取り人の確認と非課税枠の利用状況の確認)
3.不動産:自宅・賃貸物件・駐車場など
4.その他:ゴルフ会員権など
5.債務:借入金・ローンなど「マイナス財産」
No.4105 相続税がかかる財産|国税庁www.nta.go.jp
【注意】不動産の評価は「時価」とは違う。
不動産の相続税評価額は、普段目にしている「売買価格(時価)」とは異なります。
・建物:固定資産税評価額(概ね建築費の50~60%程度)
・土地:路線価(公示価格の80%程度)
さらに、自分が住んでいる自宅(自用)と、アパートなど賃貸している土地建物(賃貸用)では、評価の方法が大きく変わります。
詳細は税務署や税理士に確認が必要ですが、まずは「何があるか」を書き出すだけで、未来の不安の半分は解消されます。
手順3.相続税を確認する

いよいよ試算です。相続税がかかるか否か「境界線」を確認してみましょう。まずは、以下の基礎控除額【C】を計算します。
3,000万円+600万円×推定相続人の数【A】=基礎控除額【C】
これをもとに、以下の計算式に当てはめます。
財産額合計【B】-保険金非課税枠-基礎控除額【C】=課税遺産総額【D】
判定:【D】がプラスの場合、相続税がかかる可能性があります。
【参考資料】相続税の早見表


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