児童扶養手当もらえる?計算方法について

家計相談

こんにちは。
しょうこFP事務所の山田祥子です。

今回は、ひとり親世帯等でお子さんを養育している方が受給可能な、児童扶養手当(国の制度)の所得制限額について見ていきます。
この児童扶養手当には所得の制限があり、所得によって全部支給・一部支給・支給なし(全額停止)の3パターンに分かれます。

制度の案内や自治体のホームページを見ると「所得制限額」の表が載っていますが、「自分が対象になるのかよく分からない…」と悩まれる方がとても多いんです。

なぜ児童扶養手当の所得制限は、こんなに難しく感じられるのでしょうか?
実は、一般的な「年収」とは違う、3ステップの計算ルールや、判定対象となる所得期間があるからです。

「だれが貰えるの?」

まずは、支給対象者について見て行きましょう。

児童扶養手当は、「離婚したひとり親」だけがもらえる制度だと思われがちですが、実はもっと幅広い方が対象になります。
18歳に達した年度の末日(高校卒業年の3月31日)までの児童(※中度以上の障害がある場合は20歳の誕生日の前日まで)のうち、次のいずれかの状態にあるお子さんを養育している方に支給されます。

  1. 父母が離婚し、父または母に養育されていない児童(親権の有無は問わない)
  2. 父または母が死亡した児童
  3. 父または母の生死が明らかでない児童
  4. 父または母に1年以上、※遺棄されている児童
  5. 父または母が裁判所からのDV保護命令を受けた児童
  6. 父または母が1年以上、拘禁されている児童
  7. 母が婚姻によらず懐胎し、父または母に養育されていない児童
  8. 7に該当するかどうかが明らかでない児童
  9. 父または母が重度の障害を有する児童

「いつの所得を見るの?」

「いつの所得で判定されるのか」という期間のルールを見て行きましょう。

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「いつの所得を見るの?」

「全体としてどうやって計算するの?」

手当の審査対象となる「判定所得」は、以下の3ステップで計算します。

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それでは、計算のポイントとなる3ステップを順番に見ていきましょう!

【STEP1:プラス(自分の所得+養育費の8割)】

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源泉徴収票の見方

1.給与所得等の計算方法

◆自営業・フリーランスの場合:
確定申告書の控えにある「所得金額の合計」がベースになります。

 ◆給与所得者の場合
会社から渡される「源泉徴収票」の「②給与所得控除後の金額」がベースになります。
※審査で使われるのは、給与の①額面金額(年収)ではなく、税金上の「②所得(給与所得控除後の金額)です。

 2. 「養育費の8割」が所得にプラスされる

ここが見落とされがちな大きなポイントです。
判定対象年中に元配偶者などから受け取った養育費の80%(8割)に当たる金額を、自分の所得に「足し算」して計算しなければなりません。

 例)年間で60万円の養育費を受け取った場合
👉 60万円 × 80% = 48万円 を、自分の所得にプラスします。

養育費をしっかり受け取っている方ほど、判定上の「所得」が高くなり、手当が減額されたり支給停止になったりすることがあるため注意が必要です。

 【STEP2:マイナス】

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1. 社会保険料は「一律8万円」を差し引く

通常の税金計算(確定申告や年末調整)では、実際に支払った社会保険料の全額を控除できます。
しかし、児童扶養手当の計算では、実際の支払額にかかわらず一律「8万円」を所得から差し引くルールになっています。

2.給与所得または公的年金等所得がある方

合計所得から10万円を差引きます(調整控除)。

3.その他の控除

その他にも、医療費控除や小規模企業共済等掛金控除(iDeCoなど)を行っている場合は所得から全額差し引くことができます。
※受給者本人が母(父)の場合、「ひとり親控除」などは重なって控除できない等の細かなルールもあります。

 【STEP:3 判定所得】

計算した「判定所得」を、以下の所得制限表と照らし合わせて「全部支給」「一部支給」「支給なし」かを判定します。

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💡 同居しているご家族(扶養義務者)がいる場合の注意点(※2)

もし、ご実家でお父様やお母様、ご兄弟などと同居されている場合は、さらに注意が必要です。

児童扶養手当では、申請者ご本人の所得だけでなく、「同居している扶養義務者(親や兄弟など)」の所得もチェックされます。

 ご本人の所得が低くても、同居されているご両親に一定以上の所得がある場合は、手当が「支給停止」になってしまうことがあります。

 児童扶養手当・手当額(令和8年度)

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一部支給額の計算方法

一部支給の手当額は、所得に応じて10円きざみの額になります。具体的には、次の算式により計算します。

1人目の手当額=48,050円-{(受給者の所得額-全部支給の所得限度額)×0.0264029+10}

2人目以降の加算額=11,350円-{(受給者の所得額-全部支給の所得限度額)×0.0040719+10}

 💡児童扶養手当と公的年金の併給

公的年金等(※1)を受給する方は、受給年金額が児童扶養手当額よりも低い場合は、その差額分の児童扶養手当を受給できます。

(※1)遺族年金、障害年金(子の加算部分の額)、老齢年金、労災年金、遺族補償など

 🌸 まとめ

児童扶養手当は、「年収」だけで判断してしまうと「うちは対象外かも…」と諦めてしまいがちですが、しっかり「所得」と「控除」を計算してみると、一部支給などの対象になるケースがあります。
「自分の場合はどうなるんだろう?」「iDeCoを掛けているけど手当が増える?」「年金額との差額を受給できる?」など、実際の手続きや詳細な計算については、お住いの自治体(市区町村の窓口)へ問い合わせてみてください。

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