突然の相続「やるべき手続きの進め方」

終活・相続

こんにちは。
独立系ファイナンシャルプランナーの山田祥子です。

ご家族がお亡くなりになったとき、悲しみの中で直面するのが「相続手続き」です。 「ネットで取引していて、どこの金融機関を使っていたのか全く分からない」「借金はあるのだろうか…」と、色々不安になる方も多いのではないでしょうか。

実は近年、相続財産を調査するための便利な制度が続々とスタートしています。今回は、最新(2026年8月現在)の「相続財産調査・基本の4大ツール」と、確認すべき「マイナスの財産(借金)」の探し方、そして相続全体のスケジュールについて分かりやすく解説します。

1. まずは全体像を把握!相続発生から納税までのタイムスケジュール

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ご覧の通り、「3カ月」という短い期間で「プラスの財産」と「マイナスの財産」を洗い出し、相続するかどうかを決めなければなりません。
時間が限られているからこそ、便利な制度をフル活用する必要があります。

2.財産内容を確認する。遺産を相続するかしないかを決める

⑴「マイナスの財産(借金)」を調べる

怖いのが、クレジットカードのキャッシング・リボ払いや、消費者金融など「自分(相続人)が知らない借金の有無」です。
これを調べるには、指定信用情報機関への開示請求を行います。

  • 調べる場所:①CIC(割賦販売、貸金業法指定信用情報機関)、
          ②JICC(日本信用情報機構)、
          ③KSC(全国銀行協会信用情報センター)の3機関
  • 分かること:クレジットカードやローンの契約内容、残高、返済、状況など
  • 費用:各機関1,500円〜2,500円程度(※郵送等の場合)
  • 手続き期間:10~20日程度
  • 必要書類:亡くなった方の戸籍謄本(死亡の記載があるもの)、相続人の戸籍謄本、本人確認書類など

※この調査は、相続放棄の期限(3カ月)に間に合わせるため、借入の不安がある場合、最も早く取り掛かることをお勧めします。

⑵「プラスの財産」を見つける【基本の4大ツール】

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【ステップ1】基本
預貯金通帳や郵便物などの「取引履歴・生活痕跡」から取引金融機関・保有不動産を特定する。
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【ステップ2】手がかりがない・デジタル資産・漏れが心配な場合
公的一括照会制度(①~④)を活用し一括検索する。
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【ステップ3】個別照会
判明した各金融機関へ直接連絡し、残高の確認を行う。
不動産については、物件がある市区町村にて「名寄帳」を取得し、物件の確認を行う。
※未登記不動産については、「所有不動産記録証明制度」を使っても検索に出てこないため、「名寄帳」との併用調査をおススメします。

3.調査結果をもとに選択する「3つの道」(3カ月以内)

プラスとマイナスの財産が分かったら、相続開始を知った日から3カ月以内に、以下のいずれかの方法を選択します。

【単純承認】

プラスの財産もマイナスの財産もすべて引き継ぐ(特別な手続きは不要)。

【相続放棄】

プラス・マイナスの財産をすべて放棄する(単独で家庭裁判所にて手続きを行う)。

【限定承認】

引き継いだプラスの財産の範囲内でのみ、マイナスの財産(借金)を弁済する(相続人全員で家庭裁判所へ申し立てる必要あり)。

※なお、故人の口座からキャッシュカード等でお金を引き出して使ってしまった場合、「単純承認」とみなされ、「相続放棄」「限定承認」ができなくなるリスクがあるため、十分に注意してください。

※調査に時間がかかり3カ月を超えてしまいそうな場合は、家庭裁判所に「期間の伸長(延長)」を申し立てることも可能です。

4. 遺産をどう分けるか?「分割と手続き」の流れ

相続することを決めたら、具体的な手続きを進めていきます。

⑴ 相続人の確定と遺言書の有無を確認

亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を取得し、法定相続人を確定させます。同時に、法務局や自宅に遺言書がないか確認します。

⑵遺産分割協議(遺言書がない場合)

相続人全員で「誰がどの財産をどれだけ引き継ぐか」を話し合い、合意したら「遺産分割協議書」を作成します。

⑶10カ月以内の「申告・納税」と「名義変更」

相続税がかかる場合は、相続開始を知った日の翌日から10カ月以内に税務署へ申告・納税を行います。また、不動産の相続登記(2024年4月より義務化)や、判明した金融機関での口座名義変更・払戻手続きを行います。

5.まとめ:一人で抱え込まず専門家もうまく頼りましょう

相続手続きは、限られた時間の中で「調べる」「決める」「手続きする」という多くのタスクをこなさなければなりません。

特に最近は、ネット口座やデジタル資産の普及により、遺族が自力で財産を探し出すのが難しくなっています。まずは手元の通帳や郵便物をしっかり確認し、分からない部分は今回ご紹介した「基本の4大ツール」や公的制度を活用してみてください。

「何から手を付ければいいか分からない」「手続きが不安」という方は、お近くの独立系FPや司法書士、税理士などの専門家へ早めにご相談されることをお勧めします。

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